ポリエステル等の糸ではテックス・デニール表示がほとんどです。綿や獣毛など天然系は番手表示です。テックスは糸の長さが10,000mで何グラム有るかで表しデニールは糸長が9,000mで何グラム有るかで表します。
例9,000mの長さで100gの糸は100デニールと言います。
女性の方はストッキングの表示がデニールだったりテック(デシテックス)でなじみが有ると思います。ちなみにテックス・デニールは数字が大きくなると糸が太くなり番手では数字が大きくなると糸が細くなります。
字の通り長繊維とは1本の糸の長さが長い繊維を言う!
例えばポリエステルは1本の糸の長さがとても長く切れが有りませんこの1本の糸をフィラメントと
言いこのフィラメントを寄せ集めて糸を作ります!
50/24とか50/48とか表示します。これは50デニールの糸を作るのにフィラメントを24本集めたもの
48は48本のフィラメントで50デニールの糸を作っています。24と48とではフィラメントの太さは
半分になりフィラメントが細くなったものをマイクロファイバーと言います。細いフィラメントが
沢山集まった繊維は毛細間現象で水分を吸収します。ただ細くなった分切れやすく毛玉が出来る
可能性も有ります。
短繊維の代表の綿は綿花から作るので繊維の長さが短いのです!
その綿花から取った繊維を紡いで作った糸が紡績糸の綿糸です!一般的に番手で表示します!
ポリエステルにもポリエステルスパンと言って長い繊維を裁断して紡いだポリエステルの短繊維も
存在します。
大きく分けると日本海側と太平洋側で分けられます。
太平洋側は天然系素材・日本海側はポリエステル等の合成繊維と言う感じです!
これは気候・湿度が関係しています。最近は気候変動で変わって来ているかもしれませんが
例えば綿織物などは湿度が無い方が条件としては良くポリエステル等は湿度が適度に無いと
都合が悪いのです!ポリエステルは湿度がある程度無いと静電気が起きて製織に問題が
起きてしまいます。ありすぎても問題が起きてしまいます。ポリエステルの製織に適した
北陸でも季節に寄り湿度の調整の為加湿器や除湿器が必要になります。当然太平洋側も
装置が必要になりますが装置が動く時間が短い所で産地が出来上がりました。
その他シルクや綿の産地の近い所と言うのもあります。
デニムの産地の岡山・ウールの岐阜・ポリエステルの北陸といった具合です!
最近の革新織り機ではあまり差は無くなりましたがポリエステルはウォータージェットで
水を使います。短繊維はエアージェットで空気を圧縮して空気の圧力で織ります。
少し前の機械では経糸を巻いたところから筬(おさ)までの長さが長繊維は長く短繊維は
短く作られていて機械自身の長さが違います。このように産地によって機械も違います。
手織りの機械から始まり半分が木で作られた半木(はんもく)織機この辺りから緯糸を巻いたものを
シャトルに入れて飛ばすシャトル織機と言うものが出来ました。この後鋳物や鉄を使った織機が
出始めました。このシャトルを自動に変えたのが豊田自動織機です。日本の有名企業の中にも
織機から始まったところが沢山あります。その後レピア織機・ジェットルームへと変化していきました。不思議なんですが織機にはルームと名前が着くんですよね!
ちなみにスペースシャトルとかは皆さんご存知ですよね。このシャトルと言うのは
行ったり来たりすることを表す言葉なんですよ。
酔っ払いが行ったり来たりしていたら「シャトル酔っ払い」となりますね!
糸と言う歌があります。歌詞の中に「縦の糸はあなた」となっているのですが織物では
経糸(たて糸)と書きます。「横糸はわたし」ですが緯糸と書きます。経の意味はたて方向に通っている・筋道・収めるなどです。緯はよこ方向に通っている糸を表し時がたっても
変わらないものまたは変えてはいけないものという意味だそうです。
縦・横でも間違いは無いようですが今でも経糸を巻く事を整経と言います。
サステナブル(Sustainable)は、sustain(持続する)とable(〜できる)からなる言葉。「持続可能な」「ずっと続けていける」という意味があります。
地下資源(化石燃料等)は消費し続けるといずれは無くなるものです。今の世界で
これらの物が無くなると私たちの生活はどうなるのでしょうか?
地球の生物がず~と変わりなく生き続けることが持続可能な世界です。
ボタニカルとは「植物由来」と言う事です。
オーガニックとは農薬や化学肥料を使わず生産された農産物の事を言います。
農地に関しても3年間農薬や化学肥料をしていない事とされています。
綿花は虫が付きやすく農薬を使わないと言う事は大変手間のかかる事です。
レーヨンは化学繊維ですよね!と良く言われます。レーヨンは化学繊維に分類されていますが再生セルロース繊維なのです。ボタニカル(植物由来)な繊維です同じ化学繊維の中でも石油由来の合成繊維と違い自然な環境で成分分解し土に還るのです。また絹に似せて1900年代後半に作られました。そのため以前は「人絹」と呼ばれました。(人が作った絹と言う事です)またレーヨンは縮むと言われますが、これには吸水性が影響しています。
驚くことに自重の80%も水を吸うのです。弊社では整理加工であまり張らずかなり縮めた状態で仕上げています。
水を多く吸う事でお腹がいっぱいになった繊維が太ってしまい縮んでしまいます。
欠点かもしれませんが今年の様に猛暑の時には大変便利です。
お洗濯では長く水に浸けず(腹8分)程度で軽く洗い軽く絞って形を整えて干して下さい。これでかなり縮を押さえることが出来ます。少し洗い方を変えると、とても良い繊維です。ボタニカルでサスティナブルです。
通常繊維では長繊維と短繊維に分かれます。長繊維とは糸が構成されるフィラメントの長さが長い物を言う。
短繊維とは綿花の様に繊維の長さが短いものを紡いだ物を言います。その他に長繊維を細かく裁断して紡いだものも短繊維と言います弊社で使用しているレーヨンは長繊維の物を裁断した糸 ステープルファイバーを使用しています
長繊維のレーヨンと短繊維のレーヨンでは性格が少し違います。長繊維のレーヨンは冷感素材で裏地やカバンの内側等に良く用いられています。さらっとしてとても気持ちの良い生地です。短繊維は紡績糸なので冷感感は少ないようです。用途的にはアウターやストール・スカーフが多いように感じます!
化学繊維イコール合成繊維と認識している人がほとんどではないでしょうか?
天然繊維の中に植物繊維・動物繊維が有ります。
化学繊維の中に再生繊維・半合成繊維・合成繊維となります。
天然繊維は成分分解されて自然に還ります。
再生繊維も成分分解されて自然に還ります。
合成繊維は石油由来で成分分解はされません。
現存する最古の和紙は、奈良県の正倉院に保存されている美濃の国の戸籍洋紙です。
西暦702年で約1320年前の和紙です。和紙は1300年も持つのです!
和紙生地は1300年も持ちませんが意外と長持ちするのです。
弊社のストールやタオルを10年以上使っているお客様がいらっしゃいます。
最近よく聞くブランデングや有名メーカーブランドなどブランドと言う言葉を良く聞きます
ブランドと言う言葉の始まりは何でしょうか?
元々は家畜に押す「焼き印」なんだそうです。放牧地で自分の家畜であると見分けるための
焼き印マークがブランドと言う言葉の発祥だそうです。
このマークの物は品質に間違いないと言う事で現在はファッション・食べ物などいろいろと
有りますね!
少し前まではカーボンニュートラルと言う言葉が躍っていましたが最近は聞かなくなりました。今開発が進んでいる人工石油や水素燃料とかはカーボンニュートラルの最先端だと思うのですが何故使わなくなったのでしょうか?
デジタル化の急速展開に寄り(教科書・処方箋・車検証・その他いろいろ)紙がいらなくなってきた事で製紙会社様から作った紙を衣料展開できないか?と言うお問い合わせが増えています。
ところがこの紙はSDGsに絡み古紙であったり間伐材を使った物などであり、強度が足りず撚糸が出来ないようです。
先日も和紙というより洋紙に近い紙の試験織がありました。この紙を拡大してみると材料の繊維が縦に並んでいないのでとても弱くテッシュペーパーを少し厚くしたようなものでした。経方向にも緯方向にも弱い紙をどう扱うか?試行錯誤の末何とか生地見本を作ることが出来ました。繊維業界や紙業界すべてが変わる時代を頑張って生きましょう!
私たちの住む能登では周りを見ると必ず小さな山(丘?)が有り多くは杉が植林されていて
広葉樹はかなり少ない様です。終戦後木材の需要が増え日本全国で杉などを植林したのです。
私の子供のころは20年~30年で伐採され家の材料として販売されていました。
その繰り返しで植林をして枝打ちをして大きく・まっすぐに育てて行きます。
その過程で酸素を製造するのです。
現在は外材に押され木材は売れなくなり放置されています。枝打ちもされず成長も止まって
います。少し手入れをしようとすると間伐材の処分に困るのが現状です。
杉もこの様な状態なので種の保存の為大量の花粉を飛ばすことになるのです。
グローバルの流れを止める事も出来ませんが少しづつでもまわりの環境を整理することが
出来ないでしょうか?